盲導犬
最近気になる声を耳にしたので
まだ数頭かしかPWをしていない私ですが考えを書かせていただきます。
「盲導犬候補犬のパピーは1年が過ぎれば大変な訓練が待っている」に対して
パピー達は約1年の預かりの後は訓練所に帰って行きます。そこでの訓練はけっして過酷なも
のや体罰的なものでもなく、犬にとってゲームあるいは遊びにも取れる感覚の指導で進められていきます。もちろん やさしいことからだんだん難しいものに段階的に進められていくわけですが 途中で何回か個々の適正を見る機会があります。
その機会に この子は盲導犬にむいていないと判断された場合 キャリアチェンジ犬となり、一般の家庭に引き取られていきます。
キャリアチェンジ犬は能力の劣る子ではなく、盲導犬にむいていなかった子です。
つまり、盲導犬になる子は 盲導犬としての仕事を楽しんでやれる子が最終的に残っていき、盲導犬としての専門職に就くということです。
「盲導犬になると引退まで、ずっと毎日張り詰めた日々」
「盲導犬って相当な激務でストレスを抱えながら仕事をしているのでしょう?」に対して
動物も人間も同じです。ずっと毎日張り詰めた日々では 体が持ちません。
上記にも書きましたが 喜んでこの仕事をしている犬です。飼い主さんからの指示をうまくキャッチできなくて 戸惑う事も場合によってはあるでしょうけれど、仕事をまかされた犬はいきいきしています。そして飼い主さんも私達家庭犬を飼っている方と同様に、自分の犬を愛しとても大事にされています。
「盲導犬ってストレスで早く死んじゃうでしょー?」
これは獣医師さんでもそんなデーターがまだ頭の中に残っているようですが、実際はそうではありません。
およそ10歳前後で その子によって盲導犬引退の時期が判断され引退後は一般の家庭に引き取られていきます。盲導犬だったことにかかわらず 一般大型犬の寿命と同じあるいは平均寿命より長く生存している犬もたくさんいます。
「盲導犬って引退したら殺しちゃうんでしょ?」
これはごくごく限られた方の誤解だと思いますが そう聞かれたPWさんもおられますので あえて書かせていただきます。
そんなことは ありません。ありえません。
上記にもありますように、おおかたの引退した犬達は引退後も家庭で大事にされて生活しています。
盲導犬候補犬はお預かりしてから約1年で手放さねばなりません。それがつらいというという事のみをクローズアップされて かわいそうとか思われがちですが、彼らは生まれる前から多くの人達の手と愛情に包まれて育ってきています。
それぞれ盲導犬やキャリアチェンジ犬になってもその場その場で、愛情を注がれ大事に育てられている事は間違いありません。
だから、盲導犬候補犬(パピー)や、盲導犬に町で出会ったときには、素敵な犬だね。頑張ってねといった、温かい目で見守って欲しいのです。
けっして かわいそうな犬では ないのですから。
by rbaruto
| 2007-07-15 10:13
| 思い